Adornoのdur-mollの交代
dur-mollは、倍音列からすればもともと対称ではない。
下降転調と上昇転調。調配置の力学。
KL-6 a-a
I-VII 5(4)-5 D-C
II-VIII 5(2)-2 (c)Es-Es
III-LE 6-6 (d)D-a(C)
IV-IX G-D(Des)
V-X (cis)D-fis(Fis)
2.Darstellungsmittel bei Mahler ist die Tonalitaet insgesamt, und vorab der Dur-Moll-Dualismus, ...(p.175邦訳p.36)
3.seine Harmonik ist makrologisch. Rueckungen werden vor unmerklich - glatte Modulationen bevorzugt.
Die Idee makrologischer Harmonik wirkt bis in die Anlage ganzer Symphonien hinein. (p.176 邦訳p.37)
従って各交響曲の各楽章間の調的配置を考えることには意味がある。
*
構造―調性配置の「解説」―例えば、発展的調性―これは怪しいのでは?
例えばV, 3部でシンメトリーを見るか、序曲つきの4楽章ソナタと見るか、マーラー自身も分裂している。
2楽章が冒頭楽章なのだ、というのも正しいし、3部構成とした直観も正しいのだろう。
聴くとどうなのか?序(1)-2345とはやはり聴こえない?多分3部構成の方が優位だ。
長調=短調の間の揺れ、ユダヤ性との関係(cf.ショスタコーヴィチ)
調的配置、フレーズのclosure
モノフォニックかマーラー特有の層的技法か?
それとも、いわゆる対位法か?―マーラーの場合対位法は、
①ヨーデル風のうたい重ねに近づく(LEetc.)
②層的に動機がちらばる―背景の遠近法(III-3)
③かけ離れた二声の解離(IX-4の副主題)
④①に近い、二声の受け渡し―片方だけみるとclosureが曖昧(III-6 etc.)
いくつかのパターンに分かれる。
Greeneは言及しないが、Adornoのdurchbruch/Suspension/Erfuellungは認知心理的に読める
(内在主義的楽曲分析への応用とも多少異なる。)
・発展的調性の問題(Dika Newlin)
これはGreeneでも他所でもいつも問題になる。
0 件のコメント:
コメントを投稿