2008年3月15日土曜日

所蔵録音覚書:3つの歌・リートと歌第1集 (2021.8.16 更新)

  • 冬の歌, 春に, リートと歌第1集(ハンスとグレーテ, ドン・ファンのセレナーデ, 春の朝, 思い出, ドン・ファンのファンタジー), ベーカー(MS.) / パーソンズ(Pf.), 1983.2.24/25, (3:17, 2:23, 2:21, 1:24, 2:08, 2:26, 2:17), STEREO, Hyperion
  • リートと歌第1集より3曲(春の朝, ハンスとグレーテ, ドン・ファンのファンタジー), ゲンツ(Br.) / ヴィニョルズ(Pf.), 2003.1.13/17, (1:47, 2:16, 2:22), STEREO, Hyperion
  • リートと歌第1集(春の朝, 思い出,ハンスとグレーテ, ドン・ファンのセレナーデ,ドン・ファンのファンタジー), フィッシャー=ディスカウ(Br.) / バレンボイム(Pf.), 1978.2.5/10, (2:02, 2:30, 1:56, 1:38, 2:16), ベルリン、ジーメンス・ヴィラ, STEREO, EMI
  • リートと歌第1集より4曲(春の朝, 思い出,ドン・ファンのファンタジー,ドン・ファンのセレナーデ), フィッシャー=ディスカウ(Br.) / バーンスタイン(Pf.), 1968.11.5,8, (2:22, 3:14, 2:33, 2:02), ニューヨーク, STEREO, SONY
  • リートと歌第1集より3曲(思い出, ハンスとグレーテ, 春の朝), ハルバン(Sp.) / ワルター(Pf.), 1947.12.16, (2:29,1:45, 1:32), ロスアンジェルス, MONO, Columbia / Naxos Historical
  • リートと歌第1集より1曲(春の朝、管弦楽伴奏編曲:ハロルド・バーンズ), ヴァイクル(Br.) / シノーポリ, フィルハーモニア管弦楽団, 1985.9, (2:35), ロンドン、ワトフォード・タウン・ホール, STEREO, Deutsche Grammophon
  • リートと歌第1集より4曲(春の朝, 思い出,ドン・ファンのファンタジー,ドン・ファンのセレナーデ), フィッシャー=ディスカウ(Br.) / バーンスタイン(Pf.), 1968.11.8(Live), (2:15, 2:53, 2:02, 2:41), ニューヨーク、リンカーン・センター、フィルハーモニーホール, MONO, MYTO
  • 春の朝, エリザベート・レトベルク(Sp.) / ピアニスト不明(Pf.), 1941, (1:37), , MONO, E.J.S.
  • 思い出, ハンスとグレーテ, レギーナ・レズニク(Sp) / リヒャルト・ヴォイタッハ(Pf.), 1968.3.11, (2:45, 1:58), ニューヨーク、30番街スタジオ, STEREO, SONY
  • 春の朝, ルイス・マーシャル(Sp) / ウェルドン・キルバーン(Pf.), 1962.10.16, (2:33), モスクワ、モスクワ音楽院, MONO, モスクワ音楽院
  • ドン・ファンのファンタジー, 春の朝, 思い出,  フィッシャー=ディスカウ(Br.) / バレンボイム(Pf.), 1971.9.14(Live), (3:03, 1:59, 3:18,), ベルリン, STEREO, Audite
  • 春の朝, ドン・ファンのファンタジー, ハンスとグレーテ, 思い出, アンナ・レイノルズ(Sp) / ジェフリー・パーソンズ(Pf.), 1969, (1:43, 2:20, 2:03, 3:10), , STEREO, OISEAU LYRE
  • ハンスとグレーテ, 私は緑の野を楽しく歩いた, 春の朝,ドン・ファンのファンタジー, 思い出, 思い出II(ルチアーノ・ベリオ管弦楽編曲), トーマス・ハンプソン(Br.) / ルチアーノ・ベリオ、フィルハーモニア管弦楽団, 1992.10, (2:40, 1:50, 2:21, 2:59, 2:50), ウィーン, カジノ・ツォーゲルニッツ, STEREO, Teldec
  • 春に, 冬の歌, 緑の野の5月の踊り, ドンファンのセレナーデ, トーマス・ハンプソン(Br.) / デイヴィッド・ルッツ(Pf.), 1992.1, (2:57, 4:08, 2:23, 1:51), ロンドン, 聖アウグスティヌス教会, STEREO, Teldec
  • 春の朝, トマス・ハンプソン(Br.) / ヴォルフラム・リーガー(Pf.), 2001.10.25(Live), (2:07). パリ, シャトレ座, DVD, TDK core

3つの歌はもともとの構想で3曲を1まとまりと考えられていたわけではなく、またマーラー自身が出版を想定していなかったのは明らかでマーラー自身が出版や演奏をどう思ったかについては微妙なところだと思うが、「嘆きの歌」との関連が見られることや、第3曲の「緑の野の5月の踊り」はほぼそのままリートと歌第1集の「ハンスとグレーテ」に転用されていることなど興味深いトピックを幾つか持っている。一方、リートと歌第1集は、第2,3集と異なって、子供の魔法の角笛によらない曲のみからなっていて、成立時期も遡るものが多い。ドン・ファンのファンタジーやドン・ファンのセレナーデは、第1交響曲の初期稿にふくまれた「花の章」と、「ゼッキンゲンのラッパ手」のための音楽との関係と同様、いわゆる「劇伴」との関連が考えられることや、ピアノ伴奏版でのみ残っているものの、オーケストレーションへの示唆が残っているなど、こちらも幾つか興味深い点が存在する。ワルターの伴奏で歌っているデジ・ハルバンはマーラーがウィーン宮廷歌劇場に呼び、マーラーの下で歌ったゼルマ・クルツの娘であるが、ゼルマ・クルツもまたグートハイル=ショーダーなどとともにマーラーの歌曲を歌ったことを思えば興味深いものがある。

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