この記事では、マーラーの作品の最初の録音について生成AIに聞いてみた結果を報告します。
まず気づくことは、ChatGPT, Gemini, Cllaudeのいずれもマーラーの作品の中でも交響曲の最初の録音についての回答をしてきた点で、これは人間でも問いをそのように解釈して答えるかも知れないので、それを以て誤りとすることはできないですが、実際には歌曲の録音には少なくとも1921年以前の、交響曲の全曲録音に先行するものが存在する可能性があることは指摘しておくべきでしょうか。
ChatGPTとClaudeはオスカー・フリート指揮、ベルリン国立歌劇場管弦楽団による第2交響曲のアコースティック録音を挙げており、交響曲の録音についての回答としては概ね正しいと言えるでしょう。但し、それぞれ全曲ではなく、第5楽章の一部、第4楽章としているのはどのような情報に基づくものか、不可解ではあります。ここでは全曲の録音であることの意義は大きいため、抜粋であるという回答は、控えめに言ってもミスリーディングでしょう。それに対してGeminiは近衛秀麿指揮、新交響楽団による第4交響曲の録音を挙げており、こちらは日本初という点もさることながら、電気録音として初めてのマーラーの交響曲の全曲録音ではあるという点では画期的であるものの、正解とは認めがたいでしょう。
もう少し細かく見ると、ChatGPTはフリートの録音を1923年としていますが、これは一体どのような情報に基づくものでしょうか?この録音は1924年8月に発売されたものの、私の知る限り、録音の経過については記録が喪われており、詳細は不明である筈で、従って1924年というのもリリース時期に基づく推測に過ぎないのですが、1923年に既に録音されているとする積極的な証拠もないのではないでしょうか?第2交響曲全曲ではなく、第5楽章の一部としている点がそれと関係しているのかも知れませんが、仮にそれが事実だとしても、SP22枚組の全曲録音としてリリースされたものの一部を取り出すことに意味があるとは思えず、やはり不可解です。後年、セッション録音が主流だった時代には、年を隔てて、楽章をつぎはぎするように収録していった例も少なくありませんが、そうしたケースについては「いつ録音したか」という問いに対しては、録音の開始から終了までの期間を答えるのが自然な回答ではないでしょうか?その一方で、ヒストリカルな録音の中には、収録されたままお蔵入りになっていたのが発見されて、録音年とリリース年に乖離があるケースもしばしば見られます。こちらを併せて考えると、「最初に録音されたのはいつですか」という聞き方そのものは妥当だということになる一方で、回答に関しては、ことフリートの録音に限って言えば、録音時期未詳、1924年以前という答えが正解ということになってしまいそうです。もっともこれは、生成AIのプロンプト固有の問題ではなく、人間に対して聞く時についても同じことが言えるでしょう。
いずれにせよ、聞き方に問題があった可能性があることから、ChatGPTについては質問の仕方を変えて聞いてみたので、その結果も紹介しておくことにしますが、結果的にこちらは正しく1924年と答えている一方で、相変わらず抜粋(文字通りには「収録は全曲ではなく、一部の楽章(特にフィナーレ)が中心」)の録音であると言っていて、その点は明確に誤りであるということになります。
なお、同じ質問をGemini,Claudeにもしたところ、いずれも問いに対する回答内容としては「マーラーの作品が最初に録音されたのはいつですか?」の時と同じであることを確認していますが、こちらは冗長になるので以下では割愛します。
関連して、マーラーの歌曲の録音についても聞いてみましたが、そのやりとりは機会があれば別途報告したいと思います。
(2025.3.13公開, 14追記)
* * *
プロンプト:マーラーの作品が最初に録音されたのはいつですか?
ChatGPT (2025.3.10)
マーラーの作品が最初に録音されたのは、1923年のことです。
最初の録音は、交響曲第2番「復活」の第5楽章(終楽章)の一部で、指揮はオスカー・フリート(Oskar Fried)、演奏はベルリン国立歌劇場管弦楽団によるものでした。これは、マーラーの音楽が録音技術によって残された最初の例として知られています。
マーラー作品の初期録音の特徴
- 1923年のオスカー・フリート盤は、**アコースティック録音(電気録音以前の技術)**で行われた。
- フリートはマーラーと個人的に親交があり、マーラーの音楽をよく理解していた。
- その後、電気録音技術が発展した1920年代後半~1930年代には、ブルーノ・ワルターやウィレム・メンゲルベルクといったマーラーと直接関わりのあった指揮者たちが、本格的にマーラーの交響曲を録音し始めた。
マーラー全曲録音への道
マーラーの交響曲全集が初めて完成したのは、1960年代のレナード・バーンスタイン指揮 ニューヨーク・フィルハーモニックによる録音でした。バーンスタインはマーラー再評価の中心的存在となり、今日のマーラー人気の礎を築きました。
もし特定の録音について詳しく知りたい場合は、お気軽にどうぞ! 🎼😊
Gemini (2025.3.8)
マーラーの作品が最初に録音されたのは、1930年です。
具体的には、1930年に近衛秀麿指揮、新交響楽団(現在のNHK交響楽団)によって、交響曲第4番が録音されました。この録音は、マーラーの交響曲として世界初の録音として知られています。
この歴史的な録音に関するポイントは以下の通りです。
- 録音年: 1930年
- 作品: 交響曲第4番
- 指揮者: 近衛秀麿
- 演奏団体: 新交響楽団(現在のNHK交響楽団)
この録音は、日本のオーケストラがマーラーの交響曲を最初に録音したという点で、非常に重要な意義を持っています。
Claude (2025.3.10)
マーラーの作品が最初に録音されたのは1924年です。これはオスカー・フリードの指揮によるベルリン国立歌劇場管弦楽団による「交響曲第2番(復活)」の第4楽章の録音でした。
マーラー自身は1911年に亡くなっているため、彼の作品の商業録音が始まったのは彼の死後、音楽録音技術が発展した時期になります。初期の録音は音質の限界がありましたが、これらの歴史的録音は現在でも音楽学的に重要な資料として扱われています。
完全なマーラーの交響曲の録音が一般的になったのは、1950年代から60年代にかけてのLP(長時間演奏レコード)の時代になってからです。それ以降、バーンスタイン、ショルティ、アバド、ブーレーズなど多くの著名な指揮者によってマーラーの全作品が録音されています。
* * *
プロンプト:マーラーの作品の録音が最初にリリースされたのはいつですか?
ChatGPT (2025.3.13)
✅ マーラー作品の録音リリース最初期
最初の商業録音は、1924年に行われた**交響曲第2番「復活」**の抜粋と言われています。
指揮はオスカー・フリート(Oskar Fried)で、これは実は世界初のマーラー交響曲の録音なんです!
録音はドイツの**ポリドール(Polydor)**レーベルから発売されました。
音源はアコースティック録音(マイクを使わない、ラッパ式の収音方式!)という、まさに超初期の技術。
🎙️ 1924年 オスカー・フリート盤の特徴
収録は全曲ではなく、一部の楽章(特にフィナーレ)が中心だったみたい。
フリートはマーラー本人から信頼されていた指揮者で、彼の弟子といわれる存在。
この録音は、マーラー自身の死後(1911年)約13年後に登場した記念碑的な記録になってるんだよね。
🔎 ちょっとした余談
マーラーが生きていた時代(1860-1911年)は、まだ録音技術が発展途上だったので、
彼自身の指揮による音源は残念ながら存在しません😭
でもマーラーと直接関わった人たち(ブルーノ・ワルターとか、フリートとか)が録音を残していて、それがマーラー演奏史の礎になっているってわけなんだ✨
✅ まとめると…
最初のマーラー録音リリース → 1924年
作品 → 交響曲第2番「復活」抜粋
指揮者 → オスカー・フリート
レーベル → ポリドール(Polydor)
録音方式 → アコースティック録音(ラッパ式)
0 件のコメント:
コメントを投稿